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2022年1月5日 第75号
みなさま、あけましておめでとうございます。2022年最初の水曜日、ほぼ日通信WEEKLY「新年プレゼント号」をお届けいたします。巻頭エッセイ「あいすもの」は、歌手のUAさんの登場。新年の、者と物のおはなし。
ここだけのお話
ほぼ日通信WEEKLYだけのよみものです。
~巻頭エッセイ
     第12回



あいす者


UA


新年あけましておめでとうございます。干支の39番目、壬寅(みずのえとら)の本年は、陰陽五行説でいうところの納音(なっちん)が「金箔金(きんぱくきん)」というのだそうです。ヒラヒラと薄い金箔は、屏風などに貼られ、その前に座るものを引き立てるためにあります。しかし、一緒にいる者を輝かせてはいるものの、本来、自らが金であることを忘れてしまわないように、つまり、本質的な実力を養うことを心がけているように、という教訓を示すそうです。

ほほ~、ここから、ほとんど妄想に近い感慨に耽らせていただきます。果たして金たる物は、自らが金であるその価値をどうしたら知り得るのだろうか。答えは勿論、知るよしも無し、です。金は、人間様だけが価値を信じて虜になる物、喰われようが、陽の当たらぬ場所に隠されようが、自分を巡って戦争がおきようが、どこ吹く風。まるで、違う次元にいるように飄々とキラキラしています。

そして先程の金屏風、その前にお座りになられるお殿様とお雛様。あら、ちょっと季節が通りすぎてますけれど、、豪華な着物をお召しになられてのお澄まし顔。ご時世的に恋愛結婚ではなさそうですが、初々しい表情が高貴な様子を際立たせています。ところが実はこのお殿様、貧しいところのお出だそうで。というのも、確かこんな昔話がありましたよね。

むかーし昔、自惚れた殿様は、風に飛んできた絵に描かれた女があまりに美しくて欲しくなり、貧乏人の人妻であるにも関わらず、無理やり連れさって妻にしてしまう。ところが機転のきく賢い妻は、貧乏でも心の優しい夫に桃の種を渡し、3年経ったらその桃を売りに城に来るように言い残します。そして3年後、一度も笑うことのなかった妻が、突然現れた桃売りに笑うのに嫉妬して、殿様は桃売りと自分の着物を交換させます。妻があんまり笑うので、調子に乗ったボロ着をきた殿様は、城の外まで踊り出て、そのまま追い出されてしまいます。見事、城主となった貧乏人の夫は、内助の功とは言え、あっぱれ「馬子にも衣装」となるわけです。

気づかない家来たちに「冗談でしょ?」と言いたいところですが、昨今の見た目重視な風潮とそう変わらない気もしないでもない、いにしえのお話です。しかしどうして、金屏風の前に座る二人の様子が高貴に映るのか。愛し合う者同士の幸福さもそうさせるのでしょうが、やっぱりその豪華な衣装と、金箔の引き立てる力、それらが見る者をうなづかせるのでしょう。
その「者」というより、それを取り巻く「物」に、価値基準が置かれてしまうような、これぞまさしく人間界です。

ところで、歌手を職業にする私などは「馬子にも衣装」なる時が、しょっちゅうあるわけです。ステージの時間です。また、普段着と言えど、東京に居るとやっぱり歌手として服を選んでいるのです。ところが、現在暮らすカナダの農場では、奮発した白いコートなどは絶対に着ては帰れない。帰宅と同時に、農場の見張り担当、やんちゃな愛犬のハイタッチでThe End。往々にして鶏糞のフレグランス付きとなります。
もしも彼らに「あら今日のママったらなんだか高貴なご様子」「WoW!ベンツが来たから、ジャンプは控えなきゃ」なんて配慮があったなら、それはもう犬ではない。
また、東京からZOOM画面で、犬の名前をいくら呼びかけてみても、私を感知した試しは一度もない。いたいけな彼らにとって、私が実際目の前にいるときだけが本物なのであって、画面からいくら主人が呼びかけようと、彼らにとっては、まるで面白くないカタマリがあるに過ぎないようです。
実はずっと気になっていたことがあります。そんなリアリストでいて純粋無垢な心を持つに違いない犬やその他の「動物」を、動く「物」と表現するのは、どうも違和感があるのです。何の気なしに使っていますが、彼らの存在を、動く「物」としてしまうのは随分失礼じゃないかと思うのです。



世界的ベストセラー、ユヴァル ノア ハラリ著『サピエンス全史』では、ホモ・サピエンスだけが繁栄するに至った最初の理由は「集団で、虚構を共有する事が出来たから」とされ、読者はハッとしたところです。止めどない情報社会、星の数以上の「ストーリー」でパニック状態ですから。
動く「物」と呼ばれる犬は目の前に起きることしか本当ではない。しかし私たち霊長なる「者」は、ストーリー抜きに80年そこそこの年月を生き永らえる事は今のところ不可能です。ただ、どんなに多様なストーリーの中にそれぞれが生きようと、待っているゴールだけは誰一人違わない「死」であることは確かです。

平安時代、美しい着物をまとった歌人たちが、無常観を表す「物の哀れ(もののあはれ)」を謳いました。日本人の美意識の源流となるような情緒です。この場合「物」と書くようですが、「者の哀れ」としてもおかしくないように思います。
コロナという目に見えないウィルスの脅威に世界が怯え、常識も変容していくような時代に入りました。そんな中、目に見えないノンフィクション、魂についてを深く意識するときだと感じています。その容れ物である肉体こそは最高のギフト、科学も叶わぬ精巧な着ぐるみを、一生かけて魂にまとえることの不思議さ、そこに改めて感謝して、本来、金のように輝く魂のあり方に、壬寅の新春、手を合わせたいと思うのです。

UA(ウーア)
歌手。1972年大阪生まれ。1995年にデビュー。1996年に「情熱」が大ヒット、ファーストアルバムをリリース。2000年に浅井健一とAJICOを結成。現在に至るまで、ワンマンのツアーや音楽フェスへの出演、さまざまなジャンルのアーティストのアルバムに参加するなど、多方面で活躍。
2005年より都会を離れ、田舎で農的暮らしを実践している。現在はカナダ居住。
今年は2年越しとなる25周年のアニバーサリーとして新譜のリリースなども予定されており、1月にはそのキックオフとなるライブが予定されている。
(1月15日:Zepp Namba、1月22日:LINE CUBE SHIBUYA)

公式サイト
Instagram
U_An Club Instagram

今週の一枚
やぁ、カワイコちゃん。



コロンさん

なかよしの家族猫さんとともに。愛を感じます。

コロンさんのドコノコブック
最近の「今日のダーリン」をご紹介
糸井重里が書くほぼ日目次ページのエッセイです。
いやぁ、ちょっとうれしいことがあります。
新年あけましておめでとうございます、って言うじゃない。新年とか年の初めとか、意識しすぎないほうがいいだとか、「寝正月」だって上等なんじゃないですかってなことを、先日からずっと言っているんだけど、それにしたって、2022年の元日になるわけです。なんでもないとか思っていたって、事実は事実、ここでいま書いていることは、新しい年の最初の「今日のダーリン」なんですよ。なにを書いたって、それらしくなるしかないわけで、「平服でおいでください」といったらスーツですよ、みたいな感覚もあるにはあるわけです。
そういうときに、なにを書くのか。毎年、けっこう考えこんでいたような記憶もあります。
前々から思っていたようなことで、新しい年のスタートにふさわしいようなことを書こうと、それなりに姿勢を正していたんだと思います。

で、今年だって、まじめなんです。2022年、よかったと思える年にしたいにはちがいない。ジャージで「おっす」とやり過ごすのもわざとらしい。だけど、似合わない上下付けて正座してなんてのはちがう。ちゃんと、本気で考えていることを言いたいし。「ほぼ日」乗組員のみんなも読んでいるだろうから、そっちを向いてもちょうどいい表情をしていたい。
どうするんだろう、どうしようと思いながら毎年と同じように「黒豆」を煮はじめていたんですね。
そして、コーヒーなんか淹れて飲んでいるときに、天啓のようにひらめいたというか、もともと思っていたことが、文字になって表れた。

気張らないでやろう。

ちゃんとやるんです、準備も怠らず、その場を真剣に。
だけど、呼吸をゆっくりと、できたら笑顔でね。気張らないでやっていこうぜ、と思ったんです。
矛盾かもしれないけど、そのことを強く思ったんです。気張ると、相手のこころや表情を固くしてしまうしね。じぶんも、伸びのあるプレイができないんですよね。このことを思いついて、書けて、とてもうれしいんです。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
今年も、気張らないけど、たぶん毎日、この場で書いてます。


――2022年1月1日の「今日のダーリン」より

糸井重里の
ひとことあとがき
これ、だれにも褒められないうちから、じぶんで「ひらめいた」とか自画自賛してますよね。
こういうことは、ぼくにもちょっとめずらしいのです。でも、ほんとにいいこと考えたと、いまも思っています。「気張らない」ということの反対は「気張る」です。気張るほうが、人は拍手をしてくれたり声かけてくれたりします。大権力を握っている人も、大金持ちの人も、業績のある学者の人たちも、あんがい「気張る」をやめているものではありません。気張らないようなことを言ってる「坊さん」みたいな人も、わりと気張っているのが感じられます。つまり、「気張らない」は、かんたんじゃないのだろうと思います。気張ったほうが早くうまく行くような気もするし、うまく行くのはだれでもが好きですからねー。
ぼくは、この前の日に「寝正月」でいいじゃないの、という原稿を書いたことが、この日のひらめきにつながったと思っています。目標だとか、あんまり立てない。日々ちゃんとやる、見るところを見るくらいで、かなりいい感じでみんなもよろこぶことをできるような気がするんですよね。いまのところ、新しい年の何日かは、うまいこと「気張らない」で生きてます。
(糸井重里)

今日の「今日のダーリン」もぜひごらんください。
※糸井重里の「今日のダーリン」は、ほぼ日刊イトイ新聞で毎日更新しています。
いまのほぼ日
最近のほぼ日、どうなってる?
いまのほぼ日、おすすめの記事
読みのがしたらもったいない。
仲のよいふたりのスリル空中戦。
ほぼ日の年始連載は、仲畑貴志さんと糸井重里の対話です。コピーライターとして旧知の仲のふたりの会話は、空中ストレートパンチの連続です。「言葉は伝わらないといけないけれども、自明に寄り過ぎると平凡になる。あらゆる表現はその間の行き来である」行き来をどれだけしたかでセンスは磨かれていくんだなぁと思いました。コピーが企業内部に効くという話もおもしろいです。
「実は感じていたこと」を形に。
こちらも元旦からはじまった、プロダクトデザイナーの深澤直人さんと伊藤まさこさんの対談です。深澤さんのアトリエに伊藤さんが出向き、内部を見ながらおしゃべり、というぜいたくな内容に、まずため息。ふだんから人びとが「いいな」と感じているものを見い出し、根気よく形作っていく。「ふつうにいいもの」を評価するって、まさにweeksdaysの精神に近いなぁと思うのです。
ほぼ日のページへ

いまのほぼ日、どうなってる?
募集中です!



ただいま、ほぼ日のカスターマリレーションズチームの募集をしています。社内では「CRチーム」と呼んでいます。お客さまと私たち乗組員をつなぐ、たいせつな役割のチームです。
お客さま対応というと、お買いもののご案内をするのかな? という印象がありますが、CRチームはお客さまと関わりのあるコンテンツ全般を担当します。もちろんこのほぼ日通信WEEKLYも、CRチームが目を通していて、お客さまに関わるところで不便なことはないか、不都合なところはないかを見ています。そしてたくさんの意見やフィードバックをくれます。
社内でときどき「これについてどう思う?」と訊いて、おもしろい意見をくれるのもCRチームのみんなです。ご興味のあるみなさん、どうぞご検討ください。お友だちで「この人は向いているんじゃないだろうか」という方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせください。

カスタマーリレーションズチーム乗組員募集
見逃せないよ
ほぼ日通信WEEKLYだけの特典。
新年プレゼントその1
ほぼ日スタッフが本気で使いこんでいる商品をプレゼント。


書くときも、読み返すときも、スッと!
推薦人:あさこ

少し前からイタリア語を勉強しているのですが、学んだあれこれをまとめるために、このほぼ日ノオトを使っています。
イタリア語の文法を勉強していると、たびたび動詞の活用表が出てきます。以前は定規で表の線を引き手間をかけて書いていたのですが、ほぼ日ノオトを使うと短い縦の罫線がガイドになって、線を書かずとも表のようにまとめられるんです。



の小さく入った縦線、ちょっと不思議なんです。必要なときには便利な目印になってくれるけれど、意識しなければふつうの「横の罫線」に見えるのです。この縦線は文章を書くときに文頭をそろえることができたり、図が書きやすかったり、何かと役立ちます。
ノートに書き込むときにいちいち定規を使ったり文頭がガタついて見えたりするなど、ちょっとした手間や気になることがあると、勉強の意欲ってひゅるひゅると下がっていってしまう気がします。新しい罫線のおかげで気負うことなく、かんたんに書いてまとめることができるので、イタリア語勉強をたのしく続けられています。そのうえ、整ったノートを開くと、読み返したときに必要な情報がスッと頭に入ってくるのです。書いた内容を際立たせるように、罫線の色がやわらかいのもポイントかもしれません。
勉強はもちろん、家計簿に使ったり、お気に入りのレシピを1冊にまとめたり、たくさん活躍しそうです。表紙は5色あり、使い分けもたのしい。新しい一年のおともに、ぜひ使ってみてください。

新年記念「ほぼ日ノオト」を
各色プレゼントします。
新年は「ほぼ日ノオト」を抽選でどど~んと合計1000名さまにプレゼントいたします! お好きな色を狙って応募しても、すべての色にご応募いただいてもかまいません。
※ほぼ日ノオトは各色200冊用意しておりますが、当選が重なった場合、当選者数は1000名さまより少なくなります。

プレゼント申込〆切:2022年1月10日(月)23:59

ブルーの応募はこちら
グリーンの応募はこちらから

イエローの応募はこちらから

レッドの応募はこちらから

グレーの応募はこちらから

※ボタンをクリックすると株式会社ほぼ日で作成したgoogleフォームにジャンプします。当選された方にはほぼ日からメールでご連絡します。当選者の発表、落選のご連絡はいたしません。また、お届け先は日本国内のみとなります。
新年プレゼントその2
ほぼ日スタッフが本気で使いこんでいる商品をプレゼント。


TOBICHI福袋、厳選3点入り。
推薦人:菅野

新年プレゼントその2は、東京神田のほぼ日のTOBICHIから、福袋のプレゼントです。わたくし菅野が、年末最終日のTOBICHIで、心からのおすすめ3点を選びました。


▲年末、閉店直前のTOBICHIに行ってきました!

前もって「3点」と決めていたので、店内をうろうろしておおいに迷いました。TOBICHI担当乗組員のアドバイスを仰ごうかとも思いましたが、ここは「乗組員のおすすめ」をプレゼントするコーナーです、福袋のなかみは、やっぱり独断で決めることにし、こちらを選びました。 


まずは1点め。ほぼ日のふくろものシリーズから、肩かけのついた「お届けバッグ」を。私はトマトレッドを愛用していますが、使いやすいスモーク色を福袋に入れます。軽くて丈夫で、出先で荷物が多くなったときにもとても便利です。

▲2点めは、海苔「海大臣」から好物のふりかけを。ごはんはもちろん、パスタやサラダにかけてもおいしい。そして、3点めはやさしいタオルから「ハンドよこなが」サイズを選びました。テーブルセッティングでカトラリーを置いてもいいし、お手ふきにも重宝。ハンドタオルとして持ち歩くときにはポッケに入りやすい。我が家の猫のお皿もこれで拭いています。私は「ハンドよこなが」推しです!

TOBICHIで選んだ「お届けバッグ」「海大臣ふりかけ」「やさしいタオル<ハンドよこなが>」の3点をふくろにつめて抽選で1名さまにお届けいたします。

最後に、この日TOBICHIにいた担当スタッフの「真の愛用品」も訊いてみました。ひとりはShin;Kuuの保湿・バリア美容液「starting!」を、もうひとりは永久紙ぶくろのトマトレッドを愛用しているとのことでした。


▲TOBICHIの乗組員ふたり。お店に行くと、商品についていろいろ教えてくれます。

現在のコロナウイルスがもうちょっと落ち着いたら、神田にあるほぼ日のTOBICHIまで、ぜひ遊びに来てください。

「TOBICHI福袋」を
プレゼントします。
TOBICHI東京で選んだ3点が入った福袋を、抽選で1名さまにプレゼントいたします。

プレゼント申込〆切:2022年1月10日(月)23:59

応募はこちら

※ボタンをクリックすると株式会社ほぼ日で作成したgoogleフォームにジャンプします。当選された方にはほぼ日からメールでご連絡します。当選者の発表、落選のご連絡はいたしません。また、お届け先は日本国内のみとなります。
今週のおたより
みなさま、改めまして、新年おめでとうございます。雪でも晴れていても、新年は気持ちがはればれします。


2021年、ありがとうございました。にやっと笑ったり、ほっこりしたり、そんな水曜日でした。水曜日に読めない日もあり、最後のWEEKLYはこんな仕事納めの日になってしました‥‥。でも必ず読みました。
私も「区切り」は堂々とつけたいし、けっこう好きです。新年や新年度、新しい月、いつでもスタートできて好きです。2022年もたのしみにしております。
(寅年の読者


そうかぁ‥‥「区切り」って、いつでもスタートできるってことですね。UAさんも書いておられたように、人はストーリーなしでは生きられないですから、あらたなスタートも、山あり谷ありも、クライマックスゴールも、醍醐味なんだなぁ。


当選したAPOCのパンケーキおはようセットがさっそく届きました。うちではハムエッグを乗せてクレオールスパイスミックスをふりかけていただきました。とてもおいしく焼けて私も母も大満足でした。しょっぱいパンケーキにはまりそうです! 2022年もほぼ日通信たのしみにしています。
(M


年末のAPOCのパンケーキは当選数が多かったので、当たったみなさんから「クリスマスに送られてきました」とお喜びのおたよりをたくさんいただきました。とてもうれしかったです、ありがとうございます!
次は「私のいちおしコンテンツ(今週はおやすみです)」へのおたよりです。


トミタさん推薦の吉本隆明さんの「日本の子ども」、子育て中の自分には考えさせられる内容でした。
吉本隆明さんの本はいつか読みたいと思いながらもなかなか手つかずでした。思春期の頃から吉本ばななさんの本が大好きで、ばななさんのエッセイにはよくお父さまの話が出てくるので、勝手に親近感を感じていました。
「親がちゃんと子どものことを見ているかどうか」ということは、胸に深く刺さりました。自分自身が効率的に毎日を過ごそうと考えすぎていて、子どもにも同じことを求めていましたが、それは間違っていたな‥‥と反省しました。
13年前の対談ですが、いまにも通じる考えだなと思いました。トミタさんが紹介してくださって、ほぼ日で読めるのもすばらしいです。これからもこれは! というものを紹介してくださるのをたのしみにしています。
(すみっこ


トミちゃんは長いことほぼ日に在籍している乗組員で、たくさんあるコンテンツのなかから吉本さんのコンテンツを挙げるなんて、さすがだなぁと思いました。これからも「私のいちおしコンテンツ」は、各乗組員の本気おすすめをご紹介していきますので、たのしみになさっていてください。
次のメールは年末のand recipeさんの記事でふれた、パフパフりんごに関することから。


パフパフになっちゃったりんご、のことをウチでは「もっそ」と呼びます。
もっそのりんごは煮てももっそです。
コロナは大変だしちっともいいものじゃないけれど、人と関わることふれあうことを、わたしたちはどれだけ求め愛しているのかを確認できたことは大きい、と思ってます。新年の「あいすもの」をたのしみのひとつとして、年を越えていこうと思います。
すがのさんにもあたらしいよい年がやってきますように。
(さや)


さやさん、ありがとうございます。UAさんの「あいすもの」おもしろかったですね。原稿をいただいたとき、私はほんとうに一行一行、かみしめました。

UAさんについて「おや?」と思ったのは、最近のことです。以前から歌のファンではありましたが、矢野顕子さんのニューアルバム「音楽はおくりもの」に寄せておられるコメントを読んで、言葉ひとつひとつの情報量の多さに驚いてしまいました。さらっとやさしく書いてあるのに「ああ、そうだそうだ、そうだそうだそうだよね」と内容が入ってくる、この感じ‥‥いったいなんだろう? その正体をつかみたくなって、UAさんのラジオを聞きはじめ、どうしても新年号の原稿をお願いしたいと思うようになりました。果たして、いやぁ、新年にこれが読めて私はよかったです。
池谷裕二先生が、私たちが見ているものはすべてまぼろし、と教えてくださったことがあります。おなじ虚構を見て「ああそうだよね」と言える、それが人間どうしです。コロナが流行して会えずにいても、私たちはまぼろしを求めています。互いにいいまぼろしを見て、それで生きて、終わっていければいいなぁと思います。そしていま、私は朝ドラの影響でサッチモの「What a wonderful world」を聴いています。まぼろしを羅列する、しんそこいい歌です。みなさま、今年も毎週水曜日におめにかかります。 2022年、どうぞよろしくお願いいたします。 
(ほぼ日 菅野綾子)

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